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2007年5月17日 (木)

集団安全保障と集団的自衛権

 国民投票法の成立後 衆・参両院に憲法審査会が設置され、憲法改正発議が可能となる3年後に向けての多様な議論が これから始まります。

 そのような状況において、憲法9条改正問題と、それに関連した集団的自衛権の行使に関する有識者会議の発足が話題となり、安倍内閣の重要課題の一つとして取り上げられています。

 本日午前8時30分より開催された自民党の集団的自衛権に関する特命委員会に出席し、石破茂委員長からの説明にじっくりと耳を傾けさせていただきました。

 石破氏曰く、「おそらく集団的自衛権の行使に賛成するか否かについての世論調査をすれば、反対という結果が多数を得るであろう。しかし、集団的自衛権とは何かという問に対して正確に答える人も極めて少ないのではないだろうか。」

 まさにその通り! そこで若干の解説をしておきます。

第一次世界大戦以前は 国の安全を守るため、必要ならば戦争に訴えるのは個々の国家の権利でした。しかし、国際連合は 国家相互の問題解決に際し、戦争という手段に訴えることを原則的に禁止しました。

 このことは、国連憲章第2条に明確に記されています。

 そこで、これに反して平和に対する脅威・平和の破壊  又は 侵略行為が発生した場合には、国際社会(国連)が一致協力して、すなわち 仲間の国々が共同して制裁を加えるという構図が”集団安全保障”という概念であり、国連憲章第43条に定められています。

 次に 集団的自衛権とは、集団的安全保障体制を補完するために、①安保理が必要な措置を取るまでの間  ②自衛権の行使を遅滞なく安保理に報告すること、の2点の制約の上に、不法な武力攻撃を受けた場合、自衛権に基づく地域レベルの集団的自衛措置(武力行使)を認めるということです。

 このことは、国連憲章51条により、集団的自衛権が 国家固有の権利として確認されていることによります。

 若干難しくなりましたが、いずれにしても日本の国際貢献のあり方や 日米同盟に関連して、 今後 より具体的かつ緊急性を帯びた事案が発生することもあると思います。

 その時に日本が どのような理念に基づき、いかなる行動を取るべきかについて、しっかりとしたケース・スタディをしておく必要があると確信します。

 これから個別・具体案についての検証を共に真剣にしていきましょう。

 

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