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2009年5月27日 (水)

悩ましきかな、臓器移植改正法

 現在 衆議院において、臓器移植法改正案・4案が審議されています。

 現行法においては、死の定義を心臓死とした上で、本人が生前に意思表示していれば脳死とし、提供の条件として本人の書面同意と家族の同意が必要とされています。

 また、提供可能年齢は15歳以上です。この法案が施行され、初めて脳死移植されたのが平成11年、その後10年間で臓器移植はわずか81例しかありません。

 心臓病や肝臓病などで臓器移植を希望している大勢の人々の切なる願いもかなわず、15歳未満のこども達は、膨大な費用のかかる海外での移植にしか望みを見い出すことができないという悲しい現実があります。

 そこで、移植を必要とする人が一人でも多く救済され、14歳以下の脳死者からの臓器移植も可能とするための法改正案がようやく具体的に審議されることになった次第です。

 A案は、死の定義を脳死とし、家族の同意があれば提供年齢に制限を設けないこととしています。ただし本人が生前に拒否できます。

 B案は、死の定義や提供の条件は現行法と同じとし、提供年齢を12歳以上としています。

 C案は、死の定義を心臓死とし、脳死の定義を厳格化するなど現行法以上に厳しい内容となっています。

 D案は、A案とB案の折衷案となっており、15歳以上は現行法どおり、15歳未満の者については、家族の書面による承諾と虐待の有無の確認により移植可能としています。

 大変悩ましい決断が求められています。

「脳死を人の死とする社会的合意は得られていない。医学的・法律的・文化的・宗教的価値観により人の死の定義は異なる」

「小児の脳死移植では、脳死判定そのものが難しく、親の感情の差異を一律に扱えない」

「親が虐待の事実を隠せば、医師が見抜くのは難しい」 等々。

 様々な意見が混在する中、臓器移植法改正案が成立する見込みはまだ立っていませんし、政治家の多数決による決定で、人の死の定義を確定することの問題もクリアーできていませんが、臓器移植の前進に向け何らかの決断が今求められていることも事実です。

 皆さんはどのようにお考えでしょうか。

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