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2009年11月13日 (金)

ODA視察⑧ 成功事例と逆事例

 ナイロビ国立公園に行く途中、追突事故直後の車から救出される男性を目撃する場面もあったが、相変わらず危険な交通状態の中、続いてケニア森林研究所へと向かった。Img_0427_2 森林研究所の一部↓

 この施設は、我が国の「無償資金協力」と「技術協力」による25年に及ぶ森林センター支援の過程で設立運営されている。

 車アフリカ地域有数の規模とレベルを誇る環境系研究所として有名である。

 この研究所の特徴の一つは、植林に必要な育苗技術の研究開発等を通じて「社会林業」強化計画が実行されていることであった。

 この「社会林業」とは、地元住民が自宅周辺に積極的に植林し、自らが国の維持の必要を求めず緑化活動を推進することであり、日本とは違い国土に占める森林面積がたった1.7%のアフリカ・ケニアならではの考え方である。

 また、この研究所はケニアでの研究開発の成果、たとえば絶滅の危機にある「サンダルート」の組織培養による増殖や、土壌研究・アカシア等のDNA技術研究などを自国のみならず他国へも普及展開している。

 いわゆる第三国研修であり、18ヶ国のアフリカ諸国の研究者が参加しているということであった。

 先の理数科教育強化プロジェクト同様南南協力の拠点プロジェクトとなっており、日本のODA成功事例の一つでもある。

 オディンガ首相が語っていた気候変動(地球温暖化)対策の必要性に鑑み、今後ケニアのこの研究所が自立して、その対策に乗り出すことも可能であると思う。

 そこで働く研究員の皆さんの熱心さに感心しながら、次段階での日本の協力形態がいかにあるべきか、今後共同研究も含め我が国の考え方をまとめるべきと思った次第である。

 ↓ 森林研究所の皆さん                ↓ 研究員の説明を聞くImg_0424 Img_0428

 次に、ODAの成果が十分できていないと会計検査院から指摘を受けた園芸作物処理施設を視察した。

 この施設はケニアの主要産業である園芸作物の輸出のため、その予冷・保冷をする施設であり、7カ所建設されたものの一つである。しかし、完成後、大規模農家や輸出業者が独自に同様の施設を有するようになり、この施設が十分利用されず、会計検査院の厳しい指摘を受けることになった。 ↓ 同施設保冷室内にてImg_0438_2

 その後、5つの輸出業者との直接対話や小規模農家の生産物の集約、契約栽培の推進や輸出手段(保冷トラック)の充実などにより最近よ利用率は改善傾向にあった。

 しかし、この施設を管理する園芸作物開発公社の副総裁や職員との面談において、彼らの改善へ向けてのやる気や真剣味が希薄であるとの観点から、相当厳しく追及することになった。Img_0436

 国民の税金から拠出されるODAの資金が有効に使われず、会計検査院から指摘を受けるようでは、日本国民の理解を得ることはできない。

 このことを彼らに十分認識してもらう上で、今回の会談は極めて重要であったと思うし、その成果も上がったと思う。         ↑ 園芸作物開発公社の方々との協議

 帰り際、女性職員からは「成果があがらないとクビになると総裁から伝えられている」と一生懸命ぶりをアピールしていたことがその証しであったと信じるところである。

 今後、この施設に限らず、日本のODAの積極的な事後監理に取り組み、その効果を最大限高めることが求められていることを再認識した次第である。          ↓ ここでも植樹Img_0431

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